Events 近況

August 18, 2025

Ryuji Hattori, “‘Stable Instability’: China-Japan Dilemmas in the Shadow of Sino-American Rivalry,” Diplomat, August 18, 2025が公表されました。
7月27日、北京で開催された日中友好人的・文化交流フォーラムでの報告「戦後80周年の日中関係と3つのジレンマ」を英訳して、少し補足したものです。

August 16, 2025

『朝日新聞』デジタル記事「100年をたどる旅~未来のための近現代史 日米編② 『知米』松岡洋右が見誤った米国の心理 三国同盟は『一生の不覚』」にコメントが掲載されました。
紙面では8月17日2面「(百年 未来への歴史)米国という振り子:1 誤解し合い、詰んだ日米外交」に掲載されました。

August 6, 2025

慶應義塾大学で開催された日本史研究会のワークショップに参加しました。
ワークショップは、『日本史研究』に掲載予定のある特集号についてでした。
特集号は2026年1月になるようです。
瀬畑源先生(龍谷大学)、菅真城先生(大阪大学)、福島幸宏先生(慶應義塾大学)、加藤聖文先生(駒澤大学、レジュメ参加)、私が出席しました。
私は「情報公開法・公文書管理法と外交史研究」と題して報告しました。

August 2, 2025

「〈書評〉垂秀夫『日中外交秘録』」が『沖縄タイムス』に掲載されました。
共同通信記事のため、他紙にも配信されると思います。

〈付記〉以下に掲載されました。
    『沖縄タイムス』2025年8月2日
    『北日本新聞』2025年8月2日
    『大分合同新聞』2025年8月3日
    『琉球新報』2025年8月3日
    『福井新聞』2025年8月10日

July 27, 2025

北京で日中友好人的・文化交流フォーラムに参加しました。
日本側からは十数名が参加し、宮本雄二大使(元駐中大使・日中友好会館会長)が団長、加茂具樹先生(慶應義塾大学)が副団長でした。
金杉憲治駐中大使、程永華元駐日大使らも出席されていました。
私は「戦後80周年の日中関係と3つのジレンマ」と題して報告しました。
中国らしく、フォーラムは真夏でもスーツにネクタイの正装でした。
これから内モンゴルを訪れ、中国で5日間を過ごします。

〈参考〉日中友好会館駐中日本大使館NHK『朝日新聞』時事通信『毎日新聞』『読売新聞』

July 3, 2025

Ryuji Hattori, After Terrorism: The US–Japan Alliance in the Post-9/11 Security Dilemma (New York: State University of New York Press, forthcoming) が近刊になりました。
2019年ごろから書き始め、1冊を書き下ろしました。
これから校正などを行い、2026年1月に刊行予定です。
オープンアクセスにしますので、刊行されたら、またお知らせいたしますね。

June 29, 2025

熊本史雄先生を主査とする科研費「満洲事変の〈インパクト〉に関する分析を通じた平和的国際秩序の解体過程と原因の解明」研究会にて、「満洲事変前後の日米関係」と題して報告しました。
もう1人の先生も、あるテーマで報告されました。
非公開のため詳しくは書けませんが、科研費のリンクはこちらです。

June 26, 2025

Ryuji Hattori, translated by Graham Leonard, War and Diplomacy in Modern Japan: Prime Minister Kōki Hirota and His Times (Singapore: Springer, 2025) が刊行されました。
オープンアクセスにしましたので、リンクからダウンロードできます。
同書は服部龍二『広田弘毅──「悲劇の宰相」の実像』(中公新書、2008年)第6刷の英訳です。
翻訳に際して、中公新書にはなかった注を412カ所に付けました。
また、Prefaceを書き足し、近年の研究動向について触れました。
『広田弘毅』は第2刷、第3刷、第4刷、第5刷、第6刷で一部を手直ししています。特に、第3刷では内容的な修正を行っているため、中公新書を参照していただけるようでしたら、第3刷以降を見ていただけると助かります。
もっとも、『広田弘毅』は数年前に品切れとなっており、いまのところ増刷の予定はありません。
Kindleなどの電子書籍は第5刷をもとに作成されていますため、こちらでしたら、第6刷とほぼ同じです。
同書でお世話になりました関係各位に深く御礼を申し上げます。

June 6, 2025

ザ・オークラ東京で行われたグラス(George E. Glass)駐日アメリカ大使歓迎会に行ってきました。
グラス大使のほか、藤崎一郎大使、有馬裕外務省北米局長、大隅ヴィクター在日米国商工会議所会頭がスピーチされました。
日米協会と在日米国商工会議所の共催で、参加者は数百人いたと思います。当然ながら、警備は厳しかったです。

May 17, 2025

『朝日新聞』2025年5月17日の天声人語「公文書を廃棄する」に、服部龍二『外交を記録し、公開する――なぜ公文書管理が重要なのか』(東京大学出版会、2020年)が引用されました。

「当時の高官たちが恐れたのは、文書が第三者に渡ることだった。廃棄に反対の声もあったが、戦争責任の回避を優先させたか。1945年8月7日、焼却の方針が決まる。広島への原爆投下の翌日のことである(服部龍二『外交を記録し、公開する』)」

『朝日新聞』のリンクをこちらに貼っておきますね。
中央大学のニュースにもなりました。

May 17, 2025

上海で開催された第1回「日中韓+」シンクタンク協力フォーラム(The “China-Japan-Korea+X” Cooperation Think Tank Forum)に参加しました。
“Enhancing Regional Resilience: Pathways for East Asian Cooperation in Turbulent Times”が共通テーマでした。
このフォーラムは、上海国際問題研究院、日本国際フォーラム、延世大学校の共催で、日中韓三国協力事務局(Trilateral Cooperation Secretariat, TCS)の後援を得ています。
TCSはソウルにあり、日中韓3国の政府による出資で成り立っています。
TCSの概要について、リンクを貼っておきます。
  TCS
  外務省
会議の冒頭でMemorandum of Understanding on Co-hosting the “China-Japan-Korea+X” Cooperation Think Tank Forumが調印されました。
これにより今後「日中韓+」シンクタンク協力フォーラムは年1回、日中韓の持ち回りで開催するようです。
「日中韓+」の「+」は特定していませんが、今回はASEAN関係者がすべてのセッションで報告されていました。
私が参加したパネルの共通論題は「政治的レジリエンス――いかに政治的信頼醸成措置を構築するのか」でした。
私は”Political Resilience and Trust-Building Measures in China-Japan-Korea+ Cooperation”と題して報告しました。
非公開のため詳細は書けませんが、日本からは5名が参加しました。
なお、フォーラムの会場となった錦江飯店は、ニクソンが訪中時に周恩来と上海コミュニケに調印したホテルです。

April 27, 2025

うれしいことに4月から、複数の大学院生がゼミに加わってくれました。
いずれも修士課程の学生さんたちです。
院生さんとは現在、研究テーマの設定や資料収集について定期的に面談を重ねています。
研究方法として、すでに公開されている史料を活用するか、それとも新しい時代に挑戦して情報公開請求やインタビューで論文を執筆するかは、研究の楽しさと難しさが交差する重要な分岐点ですね。
院生、とりわけ博士課程への進学を希望する院生には、できればニッチになりすぎず、王道を行くようなテーマを勧めることが多いです。
経験的にいうと、そのほうが学位論文の執筆や出版、そして就職後も将来的な伸びしろが大きいように感じています。

April 2, 2025

服部龍二「米国大統領を説得した首相たち――『ジュニア・パートナー』の知略縦横」(『フォーサイト』2025年4月2日)が公表されました。
トランプ政権への対応に世界中が苦慮するなか、吉田茂、中曽根康弘、安倍晋三といった首相たちがいかにアメリカの大統領を説得してきたかを論じたものです。
主な項目は次の通りです。
  はじめに
  吉田茂とダレス――タイミングをつかむ
  中曽根康弘とレーガン――「手づくり外交」
  安倍晋三とトランプ――アメリカを巻き込む

March 28, 2025

民主平和統一諮問会議(韓国大統領府の諮問機関)の主催により、韓日平和統一フォーラム「韓日修交60周年、省察と未来ビジョン」が大阪の帝国ホテルで開催されました。
セッション1では趙眞九先生(慶南大学)が座長を務められ、趙容来先生(前韓日議員連盟事務総長)と私が報告し、金昇泳先生(関西外大)と中戸祐夫先生(立命館大学)が討論して下さいました。
私は「日韓国交正常化60周年――回顧と課題」と題して報告しました。
日韓関係を軸として、日中関係や日米関係にも触れました。
韓国の方も多く参加されていました。
韓国の方にご参考までに、関連文献として拙著『중국과 일본의 악수――1972년 국교정상화의 진실(中国と日本の握手――1972年国交正常化の真実)』(ソウル:Youkrak、2017年)があります。
これは拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)の韓国語訳です。

March 26, 2025

東大駒場キャンパスで、後藤春美先生の最終講義に行ってきました。
後藤先生と初めてお目にかかったのは1997年、千葉大学で同僚となったときでした。
それから30年近く、本当にお世話になりました。
懇親会でも後藤先生をはじめ、懐かしい方々や初めてお目にかかる方々とお話しできました。

March 24, 2025

社会人入学していた東京大学大学院「人間の安全保障」プログラム修士課程を修了しました。
修士論文は “Japan’s Humanitarian Assistance to Myanmar after the 2021 Coup(2021年クーデター後のミャンマーに対する日本の人道支援)” でした。
関係各位に深く御礼を申し上げます。
これからの教育に活かしていければと思います。
なお、関連の論文として、以下を刊行いたしました。
Ryuji Hattori, “Intersections of Health, Border, and Marginality: Field Research Enriches Understanding of Japanese Engagement with Post-Coup Myanmar,” Kyoto Review of Southeast Asia, Issue 38 (June 2024)
・服部龍二「日本のミャンマー政策と米中対立──『自由で開かれたインド太平洋』の同床異夢」(大矢根聡編『共振する不安、連鎖する米中対立』千倉書房、2025年)171-189頁
・服部龍二編「北村俊博 外務省ODA出前講座 日本の国際協力と人間の安全保障」(『政策文化総合研究所年報』第27号、2024年9月)377-404頁
・服部龍二・三浦純子編「石橋通宏参議院議員インタビュー──対ミャンマー支援の現状と課題」(『総合政策研究』第33号、2025年3月)47-58頁
・服部龍二・山本悠雅編「ジャパン・プラットフォーム事業推進部・事業評価部・事業管理部部長 樋口博昭インタビュー──対ミャンマー支援を中心に」(『総合政策研究』第33号、2025年3月)59-65頁

March 9, 2025

昨年3月に他界された五百旗頭真先生を偲んで、小規模な会食を行いました。
五百旗頭先生と近しかった方々が、十数名、集まって下さいました。
心温まるお話を多く聞けて、とてもうれしかったです。
できれば来年も開催したいと思います。

February 28, 2025

地経学研究所主催「経済安全保障カンファレンス」が開催され、パネルディスカッション「石破内閣の東アジア観と国際情勢の現在地」に参加しました。
モデレーターが江藤名保子先生、スピーカーが添谷芳秀先生、高原明生先生、私でした。
非公開会議のため詳細は書けませんが、石破政権下でアメリカや中国とどう向き合うかがテーマでした。
産官学から約100名の参加者がいらしたそうです。

February 14, 2025

拙稿「日本のミャンマー政策と米中対立──『自由で開かれたインド太平洋』の同床異夢」(大矢根聡編『共振する不安、連鎖する米中対立』千倉書房、2025年)171-189頁が刊行されました。
大矢根先生を研究代表者とする科研費基盤研究(B)「米中経済紛争に関する国際制度・国内社会共振/理論・歴史交差分析の摸索」の研究成果です。
私は科研費メンバーではありませんでしたが、途中から研究会に参加させていただきました。
大矢根先生はじめ、関係各位に深く御礼を申し上げます。