Events 近況

2011年12月(その7)

今年最後の外交記録公開が12月22日、外務省外交史料館で行われました。

主な内容は、沖縄返還、日中国交正常化、日米繊維協議などです。

次のメディアに談話を寄せました。

    NHK総合テレビ、12月22日10時、12時、19時のニュース
    『読売新聞』地方版、12月22日夕刊
    『朝日新聞』12月23日朝刊
    『信濃毎日新聞』12月23日朝刊

2011年12月(その6)

拙稿「日中国交正常化の精神とは」が、『朝日新聞』2011年12月22日朝刊に掲載されました。

日中交渉の経緯、政と官、日米関係と台湾、尖閣諸島などを論じました。

2011年12月(その5)

大佛次郎論壇賞を受賞しました。

拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)によるものです。

このような賞をいただけると思っていなかっただけに、選考委員の先生方をはじめ、関係各位に深く御礼を申し上げます。

先行研究に多くを負っていることも、いうまでもありません。

『朝日新聞』12月19日朝刊にインタビュー記事と選評が掲載されています。

関連記事のリンクをこちらに貼っておきます。

2011年12月(その4)

『新潟日報』12月18日朝刊にインタビュー記事が掲載されました。

田中角栄と中国について述べたものです。

2011年12月(その3)

拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)が増刷に決まりました。

一時的に品切れのところもあるようですが、そろそろ刷り上がります。

第2刷では、173頁と244頁に加筆修正してあります。

2011年12月(その2)

太田昌克『日米「核密約」の全貌』(筑摩書房、2011年)を拝読しました。

核政策や「密約」について、日米双方の史料やインタビューを駆使して歴史的に論じられています。

日本はいつからアメリカの「核の傘」に入ったのか、といった根源的なところから筆を起こされています。

『密約の闇――「核の傘」と日米同盟』(日本評論社、2004年)をさらに発展させた内容のようです。

アメリカ側の意図、忘れられがちな小笠原や奄美などを含め、「密約の連鎖」についても掘り下げています。

2011年12月

第23回アジア・太平洋賞表彰式の模様が、『アジア時報』第472号、70-81頁に掲載されました。

アジア調査会会長の栗山尚一大使をはじめ、皆様のスピーチも載っています。

表彰式はかなり以前から、アジア調査会や協賛の方々が準備して下さいました。

インタビューでお世話になった方々にも再会できました。

いい思い出になりそうです。

2011年11月(その7)

ある新聞社の研究会で、報告しました。

詳細は書けませんが、来年が日中国交正常化40周年のためもあってか、日中関係史についての依頼が多くなっているようです。

一昔前であれば、日米開戦70周年と位置づけられた時期かもしれません。

記者の方々の経験や発想から学ぶことも多く、こちらからジャーナリストにインタビューすることもあります。

2011年11月(その6)

波多野澄雄『国家と歴史』(中公新書、2011年)を拝読いたしました。

戦後日本の歴史問題を通史的にまとめ上げたご労作です。

膨大な文献を踏まえ、諸外国との関係も論じられています。

「和解政策」としては人的交流にとどまらず、史料や文献を共有し、活用できる体制を構築すべき(238、278頁)といった点などにも共感いたしました。

2011年11月(その5)

静岡県三島市の駿河小山講堂で講演しました。

駿河小山講堂は、スルガ銀行の施設です。

講演者は、毎日新聞主筆の岸井成格氏と私でした。

スルガ銀行、アジア調査会の方々に大変お世話になりました。

拙い講演ながら、熱心に聞いて下さったのが印象的でした。

『毎日新聞』のリンクを貼っておきます。

駿河小山講堂を含むスルガ・キャンパス・カレッジについても、関連するホームページのリンクを貼っておきます。

2011年11月(その4)

アジア・太平洋賞特別賞の表彰式が、パレスサイドビルで行われました。

拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)はインタビューによるところが大きいだけに、多く方々が獲らせて下さったものだと思います。

『毎日新聞』11月13日、11月15日に関連記事が掲載されています。

2011年11月(その3)

つくば国際会議場で、日本国際政治学会の大会が開催されました。

部会「1920年代の東アジア国際政治におけるソ連の登場――『革命外交』の虚と実」で、討論を務めました。

麻田雅文先生、青木雅浩先生、シュラトフ・ヤロスラブ先生のご報告は、いずれも非常に実証水準が高く、日本におけるソ連外交史研究、モンゴル現代史研究の到達点を示すものでした。

司会の横手慎二先生、討論の酒井哲哉先生をはじめ、フロアーからの発言も勉強になりました。

2011年11月(その2)

インタビュー記事が、『アジア時報』第471号、26-33頁に掲載されました。

2011年11月

辛亥革命百周年記念セミナー「辛亥革命と現代」にて、「日中関係史の記憶と研究」と題して報告しました。

こちらにリンクを貼っておきます。

2011年10月(その2)

インタビュー記事が、『毎日新聞』10月27日夕刊に掲載されました。

こちらにリンクを貼っておきます。

拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)に関するものです。

記者の方が、うまくまとめて下さいました。

2011年10月

思いがけず、アジア・太平洋賞特別賞を受賞いたしました。

拙著『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年)によるものです。

10月3日『毎日新聞』社告で発表されました。

選考に当たられた委員の方々、ご指導下さった先生方、インタビュイー、編集者や校閲の方々などに深甚の謝意を表します。

2011年9月(その9)

川島真・服部龍二編『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年)が、第3刷になりました。

本文、コラムとも、非常に多くの方々にお世話になりました。

この場をお借りして、深謝申し上げます。

2011年9月(その8)

細谷千博先生が他界されました。

復刻された『シベリア出兵の史的研究』(有斐閣、1955年、岩波現代文庫、2005年)のほか、『ロシア革命と日本』(原書房、1972年)、『サンフランシスコ講和への道』(中央公論社、1984年)、『両大戦間の日本外交――1914~1945』(岩波書店、1988年)などを主著とし、外交史研究の最高峰でした。

今年は学部ゼミで、『日本外交の軌跡』(日本放送出版協会、1993年)を読んでいました。

久しぶりに読み返し、圧縮された文体の背後にある蓄積をいまさらのように感じました。

『日本外交の座標』(中央公論社、1979年)には、秀逸な列伝が収録されています。

牧野伸顕、吉田茂、松岡洋右、近衛文麿、ロバート・クレーギー、ジョージ・サンソム、ジョージ・ケナンについての筆致は、ストーリー・テラーとしての一面を伝えています。

同書などで、日本外交の政策決定を「《円錐台》システム」と規定したことも、よく知られていますね。

『日米関係史』全4巻(東京大学出版会、1971-1972年、新装版:2000年)など数々の共同研究を率い、外交史研究を世界的な水準に引き上げた方でした。

それだけに、今世紀に入って研究に着手されたような世代には、どのぐらい業績が読み継がれているだろうかとも思います。

研究が細分化されていくなかで、近現代史を鳥瞰できる歴史家は減っていくのかもしれません。

個人的には数年前、外務省外交史料館の研究会でお目に掛かったのが最後でした。

細谷先生は最前列の中央に着席され、報告者の私に多くの知見と洞察を示して下さいました。

そのことは、拙稿「幣原喜重郎について――外務省記録とその周辺」(『外交史料館報』第20号、2006年)に部分的ながら収録されています。

優しさと真摯さがにじむような笑顔を昨日のように思い出します。

慎んで、ご冥福をお祈り申し上げます。

2011年9月(その7)

後期の講義科目では対外政策決定論、国際関係論Ⅱに加えて、日本・アジア関係史を教えることになりました。

初めての科目ですので、しばらく準備に時間を要しそうです。

そのほか、ゼミ、大学院などを担当します。